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七夕で有名な俳句って?知って、詠んで、楽しい俳句!

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知識・言葉・雑学
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毎年7月7日は誰もが知っている七夕ですが、七夕にまつわる俳句があることを、あなたは知っていますか?

一度は耳にしたことのある、あの有名な人も、七夕にまつわる俳句をいくつも書いているようですよ。

今では身近にたくさんの娯楽が溢れていて、なかなか星空を見上げる機会もないかもしれません。

けれど年に一度、空に美しい天の川が架かる日には、昔の人に倣って、私たちも星空を見上げながら、一句読んでみませんか?

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七夕で有名な俳句

1)荒海や 佐渡に横たふ 天の川       松尾芭蕉

意味は、「荒れ狂う日本海の荒波の向こうには、佐渡ケ島があります。空を見上げると、白く美しい天の川が、佐渡の方までのびて横たわっており、とても雄大です。」となります。かつて佐渡ヶ島には、罪を犯した者が島流しされており、そこから受け取れるもう一つの意味として、「天の河から感じる自然の雄大さと、罪人が閉じ込められる佐渡島から感じる、人の運命の儚さを思ってしまいます。)」というものもあります。

 

2)朝立(あさだち)や 馬のかしらの 天の川        内藤鳴雪

意味は、「まだ夜が明けぬうちに、馬に乗って旅に出ます。見上げると空にはまだうっすらと、天の川が見えます。」となります。歌のままに想像すると、明け方頃に男性が馬に乗り、天の川を見上げながら旅立つ姿は、何だかとてもロマンチックに感じられます。現代では交通手段は車や電車なので、これほどロマンチックには感じられないかもしれませんね。

 

3)七夕の逢はぬ心や雨中天         松尾芭蕉

意味は、「今日は雨の日。せっかく織姫と彦星は逢瀬が出来ると有頂天だったのに、こんな天気では有頂天ではなく、さしずめ『雨中天』ですね。」となります。一年に一度しか会えない機会を雨で潰されてしまっては、さぞや二人の心の内もどしゃぶり雨だったでしょうね。表現こそ面白く描かれていますが、なんとも切ない一句です。

 

4) うれしさや 七夕竹の 中を行く           正岡子規

意味は、「笹竹に願い事を下げる、子供たちの楽しげな様子。」となります。私たちも子どもの頃は、毎年学校や家などで、短冊に願い事を書きましたよね。それを、大人が用意してくれた笹の葉に吊るして、手を合わせたりして本気でお願い事をしていたのが、今では懐かしく思い出されます。

 

5)七夕や秋を定むる夜のはじめ          松尾芭蕉

意味は、「日中は残暑が厳しいですが、星を見上げる夜ともなれば涼しい風が吹き、秋を感じます。」となります。現在の暦では異なりますが、旧暦では七夕は、夏と秋を分ける季節の目安となっていました。そのためこの歌も夏から秋にかけて、季節の移りを感じ始めたという意味合いがあるのでしょう。現代でも、空気や風の匂いで季節の移り目を感じられますが、それを歌にするとより風流な心持になりますね。

 

七夕の俳句を詠もう!構成編

七夕の俳句を作る上で、まず知っておかなければならないことは、「そもそも俳句とは何か?」ということです。

これを知らないと、歌を詠もうにもどうやって詠んだらいいのか分かりませんよね。

俳句は、五・七・五の3句17音で構成されています。

また、歌の中には原則として「季語」を入れるようにします。歌によっては、あえて季語を入れず、原則を破った「自由律俳句」もありますが、初めて歌を詠む人は、まずは季語と原則を守るようにしましょう。

 

七夕の俳句を詠もう!季語編

「季語」とは、その季節を表すと定められている語のことです。例えば春ならば、「初春」や「弥生」、「風光る」など、直接的・間接的でも春を連想させる言葉を用いていれば、それが季語となります。

ただし、注意して欲しい点があります。俳句が盛んだった頃は基本的に「旧暦」の季節に則って詠まれていました。

そのため、現代とは季語が異なっています。旧暦は新暦よりもおよそ一月遅れなので、1~3月が「春」、4~6月が「夏」、7~9月が「秋」、10~12月が「冬」で定められています。それを踏まえると、7月7日の「七夕」そして「天の川」は秋の季語に含まれます。歌を詠むときには、このような季語にも注意していきましょう。

 

現代人が詠む七夕の俳句とは?

古人の俳句は、パッと詠んだだけではどんな意味なのか、よく分からない歌も多いですよね。

一つの言葉に含まれる意味が深くて長いために、普段俳句をやらない人には、中々難しいイメージがあると思います。ですが、現代の俳句は一目見て、すぐに意味が分かるものが多くなっています。

シンプルな内容のものであったり、小難しく詠まれていないものの方が多いため、親しみやすさを感じます。

また、「クリスマス」や「インターネット」など、現代ならではの単語を用いる場合もあります。現代らしい七夕の俳句をいくつかご紹介しますね。

 

1)七夕の近づく夜の澄む気配      野田ゆたか

2)たんざくに母は家族のことばかり    小林千紘

3)天の川今年は少しきれいだね      吉浦彩華

 

※2)、3)参照

http://tanabatabon.ogori.net/haiku1/

 

これらは意味を深読みしなくても、比較的一目で意味を想像できる内容のものです。現代においては、何も小難しく俳句を書く必要など、ないということですね。

 

今年の七夕は、俳句にチャレンジしてみよう!

これまで、七夕で有名な俳句や、俳句の詠み方、また現代の俳句についてご紹介してきました。

忙しく時間に追われ、また物が溢れた現代においては、ゆっくりと俳句を詠む時間など、日頃はないと思います。

ですが今年の七夕の夜ぐらいは、忙しい手を止めて、外に出て、星空を眺めてみませんか?美しく雄大な天の川を眺めると、きっと時間が経つのも忘れてしまいますよ。そ

してあなたの心にふっと浮かんだ気持ちを、そのまま俳句にしてみて下さい。

きっとあなただけの、特別な素晴らしい俳句が生まれることでしょう。

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