10月半ばちかくになるとチラホラとインフルエンザ予防のポスターやCMを目にするようになります。
通常の風邪よりも症状が重く、通勤や通学もできない辛いインフルエンザ。
流行時期を知り早めに対処することで感染を予防することができるのです。
では、一般的にいつ頃から気を付けていればいいのでしょうか。
ただしく流行時期を知り、インフルエンザにかかることなく冬を乗り切りましょう。
なぜインフルエンザは毎年流行がくるのか?
一度感染したら免疫がついて感染しなさそうに感じませんか?
しかし毎年流行しているのはなぜなのでしょう。
それは、一番感染者の多いA型のインフルエンザウイルスは遺伝子が変異を起こしやすいウイルスだから。
去年かかったタイプのウイルスには抵抗があっても遺伝子が変わっているウイルスには抵抗がない為なのです。
極端にいえば、毎年新しい形のウイルスが誕生しているということなのです。
そのため、ほとんどの人が免疫を持っていない状況が作られているから毎年流行してしまうのです。
季節性のインフルエンザのピークは?
季節性のインフルエンザとは「インフルンエンザA型」のことです。
B型、C型にくらべ患者数が圧倒的に多いインフルエンザといえます。
一般的に例年11~12月頃から流行が始まり、1~2月にピークを迎えます。
地域によっては3月頃までインフルエンザ患者がいるようです。
冬の環境がインフルエンザを活発化させる
インフルエンザがなぜ冬の時期に流行するのか?
それは冬はインフルエンザが活動しやすい温度と湿度にあるからなのです。
インフルエンザウイルスは、「低温・低湿度」の環境を好みます。
冬は温度が下がり、乾燥する季節である。
すなわちインフルエンザが活動しやすい季節にあるからなのです。
ある実験の結果を見ても一目瞭然です。
温度 湿度 6時間後のインフルエンザウイルスの生存率
21~24度 20% 60%
21~24度 60% 3~5%
7~8度 22~25% 63%
7~8度 50% 35~42%
32度 50% 0%
「寒くなってきた」
「乾燥し始めた」
そう感じるようになったらインフルエンザ対策を始めたほうがいいでしょう。
インフルエンザB型は春まで残る
一般的な季節性のインフルエンザの流行は春先には終わりを迎えます。
しかし、春になっても寒さが続く年や、寒い地域の人や、新学期・新年度のスタートで
身体が疲れている人はインフルエンザウイルスを拾ってしまうことがあります。
これがいわゆる「インフルエンザB型」
抵抗力が弱っている人は流行時期を過ぎても感染する可能性はあるので、流行時期が過ぎた後の疲れには注意が必要といえるでしょう。
C型は実は通年性のインフルエンザ
A型、B型に比べ目だった症状はなく、通常の風邪と区別がつかない為かかったことに気づいていない人が多いタイプのインフルエンザです。
C型は変異することがない為、一度かかると通常は再びかかることはありません。
夏でも生活環境によれば感染の可能性があります
冬の低温・低湿度を好み活発化する一番やっかいなインフルエンザA型。
普通の環境を考えると夏には流行はしないと思いますよね?
しかし、沖縄や鹿児島では6~9月にインフルエンザが流行し、学級閉鎖をしている例も報告されているのです。
それはなぜか?
エアコンが普及している現代、夏にはエアコンの使用により低湿度の環境を作り上げているのです。
高温であっても低湿度だとインフルエンザウイルスは動き出します。
低温ほど活発でないにしても、暑さで体力が奪われている状況であるため感染してしまうこともあるのです。
低温・低湿度でもインフルエンザに注意が必要
データを見てもわかるように、インフルエンザの流行は生活環境に比例しています。
部屋に温度計、湿度計を置くなどして環境の変化に注意し、流行時期を元気に乗り切って下さい。